活動紹介(2021年)ムーンショット型研究開発事業 ミレニア・プログラム

アフターコロナに相応しい研究を提示し、ムーンショット型研究開発事業に新たな研究開発目標を追加するミレニア・プログラムに採択されました(代表者・メンバー平均年齢ともに最年少チーム)。
分断という喫緊な社会課題への解決策が見出されていない中で、2100年を生きるZ世代自らが調和に満ちた未来を選択すべく、「人類の分断を克服し調和を実現するための科学技術に関する調査研究」に取り組みました。
発表資料や詳細はこちらのウェブサイトからご確認ください

科学技術による「人類の調和」検討チーム
チームリーダー:佐久間 洋司(東京大学 大学院総合文化研究科 修士課程/大阪大学 グローバルイニシアティブ機構 招へい研究員
サブリーダー:井上 昂治(京都大学 大学院情報学研究科 助教)
チームメンバー:加藤 直人(クラスター株式会社 代表取締役)
小松 詩織(最高裁判所司法研修所第74期司法修習生)
スクリプカリウ落合 安奈(東京藝術大学 大学院美術研究科 博士後期課程)
溝口 力丸(株式会社早川書房 SF マガジン編集部)

新型コロナウイルス感染症の影響は、身近な人間関係から国際社会・世界経済の対立まで、様々な「分断」を顕在化させましたが、その背景にはフィルターバブルなど情報環境の責任があります。
短期的な目標設定に拘泥せず、2100年を生きるZ世代自らが、調和に満ちた未来を選択しなければならないと考え、ムーンショット型研究開発事業を通じて二つの目標を達成しました。

■達成した目標①:人工知能研究会のメンバーを中心に、「2050年までに、誰もが自律的な個人としての幸福を感じながらも、人類という集団としても調和に満ちた社会を実現」するというムーンショット目標候補と2050年の社会像を掲げ、研究開発と社会実装の達成可能なロードマップについて、イニシアティブ・レポートを策定しました(https://moonshot-harmony.jp/assets/pdf/report.pdf)。

■達成した目標②:産学官のステイクホルダーが構成する研究開発エコシステムに様々な形で影響を与えるために、「学識者・有識者100人ヒアリング」として、各分野の専門的知見・経験を持つベテラン研究者から若手研究者、大手通信会社から教育・出版企業の経営者・技術者まで、様々な方々と意見交換、議論を行いました。

これらの調査研究や取り組みを経て、未来社会へのロードマップを描き、研究開発のエコシステムを提唱・働きかけることができました。私たち一人一人の幸福を叶えながらも、社会としての俯瞰した幸福も実現するアフターコロナの未来へ大きく前進したと考えます。